こんにちは!yattyuです。
2024年の夏は南アルプスの農鳥岳、間ノ岳、北岳(いわゆる白峰三山)をチョイス。
7月20日~21日の2日間で、会社の同僚と3人テン泊縦走してきました。
ここは南北アルプスの中でも指折りの、体力至上主義なルートです。
今回は天気がイマイチだったので点を付けるなら50点~60点という所。
数年内にリベンジしようと思っています。
以下レポートです。
このルートの記録は写真含めネット上に溢れていますし、つぶさにレポートしても飽きるので
要所での考え方、ポイントを出来るだけ絞って書きます。
Part 1:計画、準備、登山スタート編 ←本記事
Part 2 : 農鳥岳~縦走、下山編
ルート、計画概要
ルート
奈良田温泉をスタート、大門沢ルートで農鳥岳まで上がり、
北岳肩の小屋から広河原へ下るルートです。
YAMAPで作成した計画では↓の通り。

登山口:奈良田温泉 (駐車場の標高818m)
登り:大門沢ルート
下り:白根御池小屋経由
体力度:★★★★★ 累計標高差 3,392m
技術度:★★☆☆☆ 北岳の登りやや注意
このルートのポイントは
①標高差がやばい
何といっても脚で稼ぐ標高差の大きさです。
奈良田温泉(818m)から農鳥岳(3051m)まで2200m以上登る事になるので、
それなりのトレーニングと準備が必要です。
②小屋が少なくてやばい
特に間ノ岳以南は小屋が2つしかなく、長いと6時間くらい小屋無しです。
荒天時のエスケープ、補給、トイレ対策など入念に計画を立てる必要があります。
北岳側から登りたい場合は、広河原までバスで行くと、
1600m程の登りで北岳を目指す事ができます。
北岳周辺は白根御池小屋、北岳肩の小屋、北岳山荘と山小屋が充実しているので
むしろ広河原までバスで行く方がメジャーですね。
白峰三山エリア含め、南アルプス北部の山小屋は当ブログからもリンクを張っている、
南ぷすリザーブにて予約ができます。
北岳山荘の週末は早々に埋まってました(笑)
奈良田や広河原までのバスでのアクセスは山梨交通のHPを見ると詳しくわかります。
落石や工事などで運行していない事もあるので、事前に要チェックです。
※奈良田~広河原のバスは7/8~7/19まで通行止めでした!

装備、荷物
今回持参したのは以下のもの。
ごく一般的なテント泊1泊装備です。
実際はこれに加えて行きの道中でおにぎり、パンを購入します。

リスト化してみました。

靴を入れて12kg、重すぎも軽すぎもしない重量かなと。
飲料は1.5L、途中の大門沢小屋で汲む事を想定して少なめです。
限界まで削ろうと思えばカメラと三脚1.6kg、お酒580gを減らして10kgは切れそうです。
10kg以下であればザックももう少し軽い物が使えますね。ザックも案外重いものです。
私の場合、写真は大事な要素のでカメラは削りません!
体力づくり
言うまでもなく、登山で一番大事なのが体力です。
今回は特にキツいルートなのは分かっているので、メンバー全員で体力づくりと
1週間前に3人で標高差700mの山を、荷物を背負って登りました。
富士山でも同じですけど、事前のトレーニングなしで山に向かうのは自殺行為ですYO !!
今回同行するメンバー2名の登山経験は、
Kさん:南アルプス2回(うちテン泊2回)、富士山1回
Mさん:富士山1回
昨年この2名と富士山に登り、体力、性格はお互いに分かっています。
今回はハードな登山になる事が分かっているので、事前のトレーニング以外にも
荷物の厳選やペース配分、途中の栄養補給についてもある程度アドバイスさせて頂きました。
奈良田~稜線(大門沢降下点)
体を作り、荷物もそろい、バスの運行を確認し、ギリギリまで天気予報を見て決行を判断。
会社の定時後20:00 近所のコンビニを出発し、23:30 奈良田着、仮眠。
奈良田の駐車場が見つけられず、駐禁ではない路肩のスペースに駐車しました。

下山してから分かった事で、駐車場はGoogleマップでいう↓↓の辺りにありました。
AM 2:00起き (睡眠2時間)
長大な登りルートを考えるとこれでも遅いくらいですが全く睡眠をとらないと後々しんどいので、
なんとか2時間寝ました。メンバーのうち一人はほぼ寝れなかったみたいです。
車中泊の短時間の睡眠の質を少しでも上げるために、アイマスクと耳栓は必須ですよ!
AM 2:30 登山スタート
奈良田のトイレで出すものを出してからスタート。

2012年に来た時にはこのトイレの周辺は駐車できるスペースでした。いまは駐車禁止の看板があります。
基本的には1時間に1回の休憩をとりつつ、
休憩ごとに200kcal以上の栄養補給をしつつ、ゆっくり標高を上げていきます。

深い森の中で沢を何度も渡る涼しいルート。水量多いです。
丸太の橋は見かけによらずしっかりしています。


水が豊かすぎて、登山道も一部川になってました。
いちいち景色が癒し系なのと、沢沿いのルートは涼しくて登りやすいですね。


AM:6:30 大門沢小屋(1761m)着 (スタートから4時間)
ほぼコースタイム通りで大門沢小屋に到着。
水が汲めるので水分を補給したり行動食を摂ったりして20分ほど大休憩。
ここで後から来た20代と思わしき女性2人組に追い越される。
荷物からしてテン泊装備も持っていたと思います。
こちらは男3人、山力の差に愕然とする。

まだまだ先は長いので消耗しない様に、進んでは休憩、進んでは休憩

AM:8:03 (2,100m付近) スタートから5時間半
視界が開ける部分も出てきました。
でも、空の様子はどんよりとイマイチ??

すれ違う人の話では、稜線上は強い風が吹いていて、時折雨も降っているとか・・・。
天気予報は晴れだったのに!?
稜線に上がる手前でしっかりと食料を食べ、カッパを上下着用し・・・・
AM:11:15 大門沢降下点(2830m) 着 スタートから約9時間
主稜線にあがったとたん、ここまでの疲れが吹き飛ぶくらいの気持ちいい暴風(笑)
雨が降るほどではなく、雲が高速で流れていく感じです。

ここまで既に登山口から2000m登ってきており、農鳥岳までさらに300mの登りが必要。
メンバーの体力と気力はすでに結構消耗しており、その上天気が良くないとなれば計画の遂行に黄色信号が灯ります。
南アルプスは標高差2,000m以上を登るルートがたくさんあります。
富士山の富士吉田ルートは山頂まで1,500mの登り、上高地から槍ヶ岳山頂まで1,600mの登りなので、南アルプスがいかにタフな山域かが分かります。
個人的にはこういう不安と恐怖が入り混じる登山が大好きです。
乗り越えた先の達成感の大きさと、自分の体と心で感じた感覚が大きいほど、
何年経っても鮮明に思い返す事ができます。ドMですね。
果たして、全員無事に登って帰れるのか・・・!?
Part 2へつづく

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