【南アルプス】農鳥岳、間ノ岳、北岳縦走 Part 2

こんにちは、yattyuです。

2024年に南アルプスの農鳥岳から北岳まで縦走してきましたので、
本記事はその記録のPart 2になります。

Part 1:計画、準備、登山スタート編  
Part 2 : 農鳥岳~縦走、下山編   ←本記事


Part 1 はコチラから

【南アルプス】農鳥岳、間ノ岳、北岳縦走 Part 1
こんにちは!yattyuです。2024年の夏は南アルプスの農鳥岳、間ノ岳、北岳(いわゆる白峰三山)をチョイス。7月20日~21日の2日間で、会社の同僚と3人テン泊縦走してきました。ここは南北アルプスの中でも指折りの、体力至上主義なルートです...

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大門沢降下点~農取小屋


Part1 では奈良田温泉をスタートし、大門沢小屋を経て稜線に上がるところまでやってきました。
スタートから約9時間、標高差にして約2,000m。

大門沢降下点にて


大門沢降下点から農鳥岳までは標高差にて300m、CTにして45分。
風がしのげる場所で小休止を挟みつつ、体が冷える前に動きつつを繰り返します。

ちょうど農鳥岳山頂に着くあたりで雲が晴れはじめ、
西農鳥岳が姿を見せました。なんというタイミング。
景色が見えると、疲労と絶望感に苛まれていたメンバーの表情にも安心感が伺えます。

農鳥岳からみた、西農鳥岳


13:20 (スタートから10時間50分) 西農鳥岳着

西農取岳からみた、間ノ岳

西農取岳(3051m)の方が農鳥岳(3026m)よりも25mくらい高いんですね。
ここまで上がってきた疲労もあり、たった100mくらいのアップダウンが結構きつい(笑)

西農鳥岳からは正面にドドーンと間ノ岳、そして本日宿泊する農取小屋が下にポツンと見えます。

南アルプスには天国みたいな場所が何か所かあり、
農取から見る間ノ岳は、私が独断で選ぶ南アルプスの天国三景の一つです。
他は赤石岳と悪沢岳の間にある大聖寺平と、烏帽子岳から見る小河内岳。

この3つは、どんなにしんどくても天気の良い日を見計らって行ってほしい場所です。

南アルプス天国三景 その2 大聖寺平
南アルプス天国三景 その3 小河内岳(右側のピーク)

 
さて果てしない登りを終えて、あとは農取小屋に向かって下るのみ。

正面には壮大な間ノ岳


そんなこんなで農鳥岳から250m下って・・・

14:20 農取小屋着(スタートから約12時間)

予定から2時間ほど遅れ、無事に農取小屋(2803m)に到着。

この小屋の名物だった小屋番の親父さんは2022年で引退されたそう。

2012年にここを通過する際、水が無くなって水を頂こうとしたときに、
水場の場所が分からず3回聞いて、結構怒りながら教えて頂いた事は思い出です。


テン場も徐々に埋まり始めており、まずはサクッと受付を済ませてテントを設営。
お昼ご飯は無印良品のバターチキンカレーを湯煎。

農取小屋のテン場から。風は当たりにくく、景色が良い。

アルファ米の白米と混ぜて簡単カレーライスです。

カレーライス

 
農取小屋の水場とトイレについて。
まず水場はテン場から100mほど坂を下った先にあります。

農取小屋の水場

どこかの沢から水を引いているらしい。
私は水の味は分からんのですが、同行者曰くメッチャ美味しいとの事。

私が代表して全員分の水を汲み、持って帰ります。
水場への往復30分が最後のトドメ的に、バテた身体に堪える(笑)


トイレの方は説明が難しいのですが、小屋番の方から受付の際に
「想像を超えてくると思います」と説明頂き、
自分想像しうる最上級のトイレをイメージして行ったところ、南アルプスではまぁ普通にありがちなトイレで安心しました。伊達に12年間、南アルプスに通っていやせんぜ。

一通り食べて一息ついたら寝たり飲んだり写真をとったり、癒しと回復タイムです。

疲れた体に染みわたるアルコール
富士山をまたぐ虹

徐々に余は更けていき

月明りがあかるい
甲府市街の灯りと富士山のシルエット

長い長い1日が終わりました。

2日目 農取小屋~間ノ岳、北岳 下山

2日目。
この日も起床は AM2:00、2:45の出発です。

夜中テントの中で何やらコソコソ、寝袋の下でモゾモゾしている事に気づき、
ハッと気づくとネズミが1匹忍び込んでいました。
嫌な予感がして朝ごはん用に出していた焼きそばパンを見ると、ラップが破られて焼きそばが何本か抜き取られていました。リアルパンどろぼうやないか!!

追いかけまわしているうちにシュラフのスタッフバッグに逃げ込んだのでスタッフバッグと一緒につまみだ出す。
かじられたパンも貴重な栄養源、怪しい場所を除外してスタッフが美味しくいただきました。

ネズミに動揺したせいで、
目に入れたつもりのコンタクトレンズを左右両方ともどこかに落としてしまう。
予備の1セットが無ければ視力0.1で2日目を過ごす所でした。



2日目も相変わらず長野県側からの風が強く、ガスは晴れそうで晴れない。

AM 4:30 ちょうどご来光の時間に間ノ岳山頂に着いたものの、何にも見えないので栄養補給だけして次へ!


中白根山へ向かう途中にて。うっすら青空が見えたり見えなかったり。
日の光は届いてるんですけどねー。


そして今回のラスボス、北岳。
風は左から右側に向かって流れており、雲が斜面を走る。スッキリ晴れていてもいいんですけど、
これはこれでカッコイイ。


7:50 北岳山頂着 (農取小屋から約5時間)
はい、という事では山頂はお察しのとおり、真っ白。

“北岳に来ただけ”
とはよく言った物です。

12年前(2012年前)もこの景色。この時は雨も凄かった。

2012年9月の北岳

よくみると看板が変わってますね。

という事で、この瞬間にリベンジすることが決まりました。
出来ればもう2度と来たくないルートだったのですが(笑)


後は限界を迎えた脚にムチを打って下るのみ。

肩の小屋を過ぎたあたり
正面には鳳凰三山

日曜日から登って行く人が沢山いて、平日を山で過ごせる人が羨ましい。
韓国語の会話や、南アルプスでは珍しく欧米系の方もチラホラ。

白根御池小屋


広河原に降りてから見上げる北岳。
下山したら晴れてるのは山あるあるです。


12:10 広河原着 (農取小屋から9時間)



広河原につくと直ぐに係の人に声をかえられ
「3名ですか?奈良田に行きますか?」
 「はい」
「乗り合いタクシーがちょうどあと3人で出発できますが、乗りますか?」
 「あ・・・はい」


ちょうど3人乗れるという事で乗ってしまいました。
何のタイミングで乗合タクシーが来ていたのかは不明です。
料金はバス1,300円に対して+100円の1,400円。

バスが14:30発の予定だったのでまだ2時間くらいあると思っていて、
個人的には、リニューアル後の広河原山荘をゆっくり見てみたかったのと、
空腹すぎて広河原山荘で何か食べたいと思っていましたが、
2時間早く帰れるならそれで帰ろうという事になりました。

次々にバスに乗り込む

広河原~奈良田まではバスで約30分。
歴戦の猛者が乗り込むバスだけあって、野生的な臭いに満ちておりました。


さいごに


北岳の天気だけは、予報を見てもなかなか読み切れないなぁという事と、
今後はネズミ対策をちゃんとすべきという事を学ぶことができました。

このルートは恐らく50歳を超えると厳しいと思うので、
今後10年以内にリ・リベンジをやらねばなりません。
梅雨入り前か、空気が乾燥してくる9月下旬くらいがいいのかなぁ・・・



当ブログでは南アルプスのオススメルートをいくつか紹介していますので、
よろしければそちらもご覧ください。

【南アルプス】おすすめルート① 小河内岳
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