こんにちは、yattyuです。
2023年の1月頃から狩猟に興味を持ち始め、これまでに第一種銃猟免許と猟銃の所持許可は得ていました。今回はわな猟免許を追加で取得しましたので、事前の講習会の内容も含めて報告しますので、
これから取得される方の参考になればと思います。
わな猟免許取得の目的
まず第一に、私の狙いは鹿かイノシシ。
狩猟自体は、銃猟の免許を持っていて狩猟者登録をすればできます。
やり方は猟隊などグループ猟で追い込んでいく方法や、ソロであれば猟犬を使って獲物を追い込んでいくのが主流ではないでしょうか。
私も令和6年度の猟期から猟友会に加入してグループ猟などを学ぼうとお思っているのですが、仮にソロで猟をしようと思うと私は猟犬を持っていませんので、自分の足で獲物を探すしかありません。
ただこれまで12年ほど登山でいろんな山を登ってきて、実際に間近で鹿やイノシシを見た回数は数えるほど。
闇雲に山中を歩き回っても獲物に出会えない自信があります。
そこで、わなにかかった獲物の止め刺しを猟銃で行う のが現実的なのではと思っています。
ただし・・・
~お金のはなし~
狩猟者登録時に狩猟税という税金を毎年払います。
猟友会員になると、猟友会費も追加でかかります。
どの種目(銃猟か、わな猟か)、減免の有無によっても変わってきますが、例えば
狩猟税(第一種銃猟):20,700円、猟友会費(保険代含む):12,800円
合計で3万円以上かかります。これは銃猟のみで登録する場合。
わな猟もする場合はわな猟の狩猟税もあるのでトータル41,200円だそうです。
そしてさらに、狩猟者登録は県ごとに必要。
警察の生活安全課の方曰く、「私の地域の猟友会の方は静岡県と愛知県の2県で登録する方が多い」 との事で、
2県で狩猟者登録するとその税金は・・・お察しの通りです。
お金がかかりすぎるので、当面は銃猟でのみ狩猟者登録をしようと思います。
実技講習会を受ける
講習会について
※技能講習会の受講は任意です。
私はわな猟免許に関しては、事前に猟友会の主催で実施される実技講習会を受講しました。
狩猟免許の管轄は都道府県、実技講習会の管轄は猟友会ですので、
狩猟免許試験とは別に、猟友会へ技能講習会を申し込む必要があります。
猟友会の支部へ行って申し込むか、電話連絡のどちらかです。
受講費用:10,000円
そして技能講習会はだいたい平日開催。
講習会に申し込むと、狩猟読本と狩猟免許試験の例題集が送られてきます。
技能試験をパスできる自信がある方は、メルカリ等で↑の2冊を調達して勉強すればOK。
セットで3,000円~4,000円くらいの相場です。(2024年8月時点)
講習会の費用が1万円で、綺麗に使って4,000円位で売れば、実質6000円と見て良いでしょう。
私は銃猟免許のときは講習会には参加せず、YouTubeのみで実技をクリアできるイメージができたのですが、
わな猟の試験で使われる箱わなは動画によって形状が違うし、肝心の箱わなの仕掛けを固定する部分が触ってみないと分からないと思ったので講習会を受講しました。
結果的に受けておいて良かったと思います。
講習会の中身
※撮影・録音は一切NGとの事で、入場後の内容は文字のみで。
講習会では、主に技能試験に関わる内容
①わなの設置
②猟具の判別
③鳥獣の判別
に関する内容を、各15分ずつくらいでレクチャー頂きます。
開始時間ごとに分けられた1グループ8人単位で、①②③を順に受ける形でした。
免許試験の講習会なので、どの項目も実際にフィールドで活かせる内容というよりは、いかにうまく試験をパスするかの目線でした。
①わなの設置
基本は箱わなで受けるべし だそうです。
くくり罠はコツが必要で、免許が取れたら先輩から教わって下さい との事(笑)
恐らく、↓の動画と同じ箱わなです。
動画でも使い方は何となくわかるんですけど、
入り口を開いた状態でどう引っ掛けて固定するのかが分かりづらいですね。
実際に5分くらい触っていると何て事ない簡単な機構で、メッチャシンプルで簡単です。
逆に知らないとぶっつけ本番では恐らく、設置不可能だと思います。
実際に猟でこの罠を使うんですか? と聞いたら全く使わないそう。
本当に、試験のための罠っていう事ですね。
②猟具の判別
6つの罠が出されて、合法のわなか違法の罠かを判別します。
獲物を殺してしまう恐れがある物は基本的に違法という事で、サービス問題になると思います。
↓の動画に加えて、「箱おとし」の罠に動物保護用のストッパーがあるかどうかわかればOK。
③鳥獣の判別
イラストをみて狩猟鳥獣か、非狩猟鳥獣かを判別する。
狩猟鳥獣ならその名前も書く というテスト対策。
ポイントになるのはやはり、イタチのオスとメスですね。
オスは狩猟鳥獣、メスは非狩猟鳥獣というややこしさ。
↓はネット上に有った画像を拝借。これと同じイラストが説明で使われていました。
普通にこの写真をみてどっちがオスか、メスか判別できる人はいないでしょう。
余白が大きい方がメス、余白が狭い方がオス だそうです。
「実際に見分けられるかどうかではなく、イラストで覚える事」って言っちゃってました(笑)
実際の試験では2枚同時に見る訳では無く、大小の比較ができないので私は尻尾の向きで覚えています。垂れ下がっていたらオスです。
わな猟免許では、鳥を覚える必要が無いのでかなり楽です。
銃猟ではカモを含め似たような鳥を追加で覚える必要があります。
私は鳥には全く興味が無いので、銃猟免許の時は結構気合を入れて暗記したと思います。
試験本番
2024年8月25日、静岡県西部のわな猟試験は中遠総合庁舎という静岡県の役場で開催されました。
ざっくりとした試験の概要は、
<午前>
①知識試験
②適性検査
①②に合格していたら・・・
<午後>技能試験
③鳥獣の判別
④猟具の判別
⑤猟具の設置
会場の雰囲気はこんな感じ。
私が受けた試験会場では、ざっと数えて75名。
75名のうち、他の狩猟免許を持っていて試験内容が一部免除になる人が9名、受講されていました。
わな猟免許とは関係ないんですけど、こういう見知らぬ者同士が同じ会場に集まって、微妙な緊張感や雑談したりする雰囲気が好きです。
狩猟免許の場合、主催が都道府県という事もあってか、緊張感は緩めですね。
①知識試験
基本的に上部に掲載した例題集から出題されます。
出題数は30問(時間90分)、一部免除者は10問(30分)、全て3択で正答率70%で合格です。
一部免除者というのは、銃猟免許など既に他の狩猟免許を持っている人です。
銃猟免許の時もそうだったのですが、例題集を一通りやっておけばメッチャ簡単です。
普通、頑張って勉強した問題が試験で解けると多少は嬉しさがあるのですが、
狩猟免許の試験は例題集と全く同じか、少し簡単にした問題ばかりなので拍子抜けするかもしれません。一部免除者は、わな猟に関する猟具の取り扱いや法律に関する問題のみです。
今回、私は一部免除でしたので問題はたったの10問、2~3分で解き終わりました。
余談ですが、当日の試験前に試験官に質問している方がいて
「皆さん何かテキストみたいな物を持っているのですが、あれ何なのですか?必要なのですか?」という内容。
試験官は「試験にテキスト等は必要ありませんので気にしないでください」
要は例題集や狩猟読本の存在すら知らない方が居て、そんな方でも知識試験はパスしていました。それくらいの難易度です。
個人的には、最低1回は例題集を見ておいた方が良いと思います。精神衛生的に。
②適性検査
屈伸運動をしたり片足立ちをしたり、ラジオ体操が出来るくらいの運動能力と、
車が運転出来るくらいの視力があればOKです。
①②の結果が12:00に掲示され、合格者が午後の試験に進みます。
ここでちょっとしたハプニングがありました。
パソコンで打った合格者の受験番号とは別に、手書きの受験番号がありますよね。
最初に掲示された時に番号が無い人が何名かいて、
「ほんとに私落ちてるんですか!?」
と確認を求めて再確認した結果、なんと8名分の番号の掲載が漏れている事が分かりました。
レアなケースだとは思いますが、人間がやる事。
自信を持って回答出来た試験で自分の番号が無かった場合、再確認を求めるのも手だと思います。
③ 鳥獣の判別
全16種がスクリーンに投影され、
狩猟鳥獣ならその名前を記載、非狩猟鳥獣なら非狩猟 に〇を付ける試験。
狩猟読本のイラストそのままででるのでそれを覚えるのみです。
わな猟試験では鳥を覚える必要が無いので非常に少ないです。
イタチ(オス)とイタチ(メス)が連続で出題されました。
2023年3月に銃猟免許を受験した際も、イタチはオスとメスが連続で出題されいたので、
静岡県の試験では連続で出るのが定石なのかもしれません。
試験では鉛筆の音で、周りの人の回答状況を察知することが出来ますよね。
イタチ(オス)とイタチ(メス)の部分だけ、明らかに音の状況が分かれます。
イタチのオス・メスを間違えても落ちるわけではないのですが、この試験の中で唯一、自信を持って答えられると気持ちが良い箇所ですのでしっかり覚えましょう!
④猟具の判別
制限時間1分で6つの猟具の合法、違法を判別します。
とらばさみは違法、他は捕獲した獲物を活かす機構があるかどうかだけです。
講習会を受けていれば即答、受けていない人はYouTubeで対策を!
⑤猟具の設置
基本的に箱わなで試験する仕様です。
くくり罠など、箱わな以外で試験したい人は申し出る事で可能です。(多分いない)
試験時間は5分。
10秒で終了しました。
試験結果は・・・
9月中旬頃に合格でも不合格でも通知があるという事で、通知があればこの記事内で更新します。
実質5分くらいの試験に丸1日かけて行っているので、受かっていて欲しいところ。
※2024年9月10日追記
9月9日に通知と狩猟免状が届き、結果は合格でした。
知事は今年5月に当選した鈴木康友さん。
昨年3月に銃猟免許を取得した時は川勝知事でしたので、二人の知事の狩猟免状を持っているレアな人になれたんじゃないかと誇りに思っています(笑)
過去に銃猟の免許を取得した時の記事と、猟銃持許可関連の記事もよろしければご覧ください
おまけ
午前と午後の試験の間に約3時間の待ち時間があり、可睡斎に立ち寄りました。
試験会場から車で10分ほどの所です。
可睡斎は曹洞宗のお寺で徳川家康とも関係があるそう。
遠州三山の一つと言われ、その一つ「法多山の尊永寺」も袋井の有名な観光スポットです。法多山は厄除け団子を食べに行く所です。
風鈴祭りという事で、色とりどりの風鈴が涼し気な音を奏でていました。
が、実際はメッチャ暑くて皆さん汗だくです。
8月の昼間に行くところでは無いですね。
可睡斎の出口に袋井市の方がおられ、簡単なアンケートに答えて何とうまい棒を1本頂きました!
これだけでも来た甲斐が有ったと考える様にします。
ちなみにお寺や神社の敷地内は、平穏や荘厳さを保つ目的で狩猟は禁止されています。
試験で出るポイントですよ!
それでは。
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