アウトドアスマートウォッチ  Amazfit T-Rex 3 登山実践レビュー

こんにちは!yattyuです。
アウトドア特化型のスマートウォッチ “Amazfit T-Rex 3” をレビューする機会を頂きましたので、
登山者目線でレビューします。

私はこれまでスマートウォッチの購入や使用経験はありません。
(Youtubeをみて妄想経験はアリ)
そんなスマートウォッチ素人でも使いこなせるのか?という点も含め参考になればと思います。
本レビューでは主に登山での使いやすさや機能を紹介し、こまか~いスペックの詳細や検証はその道の方にお任せします。

結論としては
長期登山でも安心のロングライフ。
活動へのモチベーションが上がるかもしれない高コスパスマートウォッチ。

です。


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ウォッチ概要・初期設定

Amazfit T-Rex 3 (アマズフィット ティーレックス スリー)Zepp Health Corporation という中国資本のメーカーがグローバルに展開する、同社の中でも上位に位置づけするデバイスの独自ブランドとの事。
 
メーカー名自体あまり聞き慣れないかもしれません。
スマートウォッチ(バンド)ではApple、ガーミン、Suunto、Xiaomiの製品をよく見かけますね。同社のニュースリリースによると2024年の日本国内におけるウェアラブルデバイス出荷台数は第5位という事で、実はかなり有力なメーカーという事が伺えます。

ニュースリリースより
2021年2月25日にHuami Corporationから社名変更しました。シンガポールに拠点を置く調査会社Canalys社の調査結果において、「Amazfit」は、2024年通年の日本国内におけるウェアラブルデバイス(スマートウォッチ&バンド)出荷台数で、第5位を記録しました。2014年以降、全世界で2億台以上のスマートウェアラブルデバイスを出荷しています。
 ※引用元リンク


デバイス名からAmazonを連想するかもしれませんが、全く関係無いそうです。

梱包とウォッチ外観

まず外観から。箱はこんな感じ。

本体と付属品は丈夫な紙製のケースに収納されています。
ケースには等高線が描かれていて、アウトドアでの使用を想定されている事がわかります。


本体を腕に着けた様子がこちら。

機能はもちろん、腕に巻いた時のカッコよさって結構重要なポイントですよね?
Amazfit T-Rex 3はステンレススチールベゼルと本体の分厚さが放つ力強さ、そして腕からギリはみ出さないサイズ感。
存在感を示しつつもギラギラ主張しないので業界次第ではビジネスシーンでも使えそう。
個人的にかなり好印象です。

付属品はこちら。
充電台とベルト交換用のツール、簡易の説明書というシンプルさ。

箱のフタには英文で “環境に配慮して充電ケーブルは付属しません。タイプCケーブルを使ってね” という英語表記があります。

最近はタイプCケーブルで充電するデバイスが増えてきたので、私の家には5本くらい未使用のタイプCケーブルが眠っています。


充電台は本体と磁石でくっ付き、タイプCケーブルをつなぐとすぐ充電ができました。

充電台とケーブル穴

  

初期設定

初期設定は2ステップで完了します。
作業時間5分でした。

①スマホにZeppアプリを入れる

スマホがAndroidならGoogle Playから、iPhoneならApp Storeからアプリをインストール。
「Zepp」で検索するとヒットしました。

 
初めての場合はアカウントを作成。
Googleアカウントでもサインインできましたので、私はそれで進みました。


Zeppアプリの画面でデバイスを選択すると、
ウォッチの画面や保存するマップなど各種設定ができます。

 

②スマホとウォッチをペアリングさせる
Zeppアプリの指示に従ってペアリングさせます。
デバイスから「腕時計」を選択し、BluetoothをON。

するとウォッチ側に2次元コードが表示されるので、スマホで読み取る。

ペアリング用の2次元コード
ペアリング完了のお知らせ

これでペアリング完了。


操作感覚は↓の動画をご覧ください。

スムーズな操作感でレスポンスは良い印象。
普通に使う分には特にストレスを感じないのではと思います。

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登山で実践使用

気になるルートナビゲーション機能を実際に登山で試します。
Amazfit T-Rex 3 の特徴として、YAMAPやヤマレコで作成したGPXデータをナビゲーション用に使えます。

私はYAMAPをメインで使っていますので、
① YAMAPでルート作成
② GPXデータの取り込み
③ 山で使ってみる

の順でやっていきます。
ルート逸脱アラーム機能もあるので、もし逸脱したらどんな感じになるのかも気になります。

YAMAPでルート作成

まずはルート作成から。
これは普段YAMAP(もしくはヤマレコ)を使っている方ならそれと同じです。

・保存した地図から「登山計画を作成」へ

登山計画を作成する

・工程を追加していきルートを組む

・名前を付けて保存する
 ルートが出来たら名前を付けて保存する。


ここまでは普段登山で計画を作るのと同じですね。
 

GPXデータの取り込み

YAMAP(ヤマレコ)で作成したGPXデータを時計に取り込みます。

① GPXデータをスマホに保存 → ②Zeppアプリに共有 → ③Amazfit T-Rex 3 に共有
の3ステップです。

① GPXデータをエクスポート(スマホに保存)

保存した登山計画を見ると、
GPXデータの表記の横に(エクスポート)というボタンがあります。
これまで目もくれていなかったボタン。

ここで1つ、罠がありました。
プレミアム会員でないとGPXデータをエクスポートできないとの事。
やられました。

よく見ると、(エクスポート)のボタンの中に「P」の文字がありますね。
これまで地図の保存枚数の制約など、徐々に狭まる“無料会員包囲網”に対して耐え忍んできましたが、いよいよ限界となりプレミアム会員登録を実施しました。


・保存先(スマホ内部)を選択して保存
デフォルトでダウロードフォルダになっていましたので、そのまま保存。


② GPXデータをZeppアプリに共有

ダウンロードフォルダを開くと先ほど保存した「yamap_本宮山 GPSテスト.gpx」というデータがあります。
右側にある三点リーダ「︙」から共有 → Zeppアプリを選択。


Zeppアプリ内でマイルートに保存されました。


Amazfit T-Rex 3に転送する

スマホアプリの中に保存されたGPXデータをAmazfit T-Rex 3に送ってあげます。

保存後に右上の「…」をタップすると 「デバイスに送信」
という選択肢が出るので素直にタップ。


GPXデータの移行が完了するとAmazfit T-Rex 3でルートをプレビューできます。
これで時計側も準備ができました。

 

GPXデータの移動作業は慣れると1分できます。
これすら億劫に感じる場合は素直にWear OS 搭載のスマートウォッチを使う方がよいかもしれません。Wear OSを搭載品ではYAMAPアプリそのものが使えますので。


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山で使ってみる

実際にナビゲーション機能を含め、山でテストします。

・ワークアウトから「ハイキング」か「クライミング」を選び、
 マイルートから保存したGPXデータを選ぶ


マイルートを選択後、上部の「GO」という緑色のボタンを押すと
マイルートを使ったナビゲーションと記録が開始します。

マイルート選択しても、画面を戻ってしまって↓のハイキングの画面で「GO」を押してもナビゲーションは有効になっていませんので要注意です。

 
ハイキング中に確認できる情報(デフォルト設定)は以下の通り。

画面1:時刻、運動時間、距離、心拍数、高度

画面2:縦速度(垂直速度)、速度(水平速度)、累積上昇(m)、累積下降(m)

画面3 : 高度推移メーター

画面4 : 現在位置

登山で気になる基本的な情報は確認できますね。

画面4のルートマップは登山道から逸れていないかどうかの確認のみです。
拡大・縮小など、ウォッチ上で地図を触って動かすことはできないので、この先のルート計画は休憩タイム等にスマホの地図も見つつ、考える事になると思います。

登りは「ハイキング」、下りは「クライミング」の2モードを試し、違いは分からず。表示する画面はカスタマイズできるので自分でアレンジして違いを出していく感じですかね。

 

ナビゲーション機能

取り込んだマイルートで活動を開始すると、
何かのタイミングで「ピッ」という音と振動でガイダンスしてくれます。

クリックで拡大

ルートが大きくカーブしていたり、分岐する時に知られてくれている印象でした。

登山でここまで丁寧なナビは必要無いように思いましたが、「ルートを間違っていない」という安心感はプラス要素としてあります。
加えてサイクリングやトレランなど迅速なルート判断が求められる状況ではさらに有効かもしれません。

 

ルート逸脱アラート機能

GPXデータを設定したマイルートから意図的に逸脱してみます。
アラートが出る距離は50mに設定し、
今回のルートでは写真の右側に行くのが正解ですが、あえて左の林道へ。 


道を間違えてしばらく行くと、「ピッ」という音と振動で知らせてくれました。
追跡の意味は・・・分かりません。

で、もと来たルートに復帰すると「トラックに戻る」という表示で、
ルートに戻った事をお知らせしてくれました。

思いのほか高精度に知らせてくれて、
これはかなり心強いと思います。

ルート逸脱アラートは逸脱距離を設定できます。
20m, 50m, 100m, オフ の4種類。
YAMAPのルートデータも超精密ではないので普通に歩いても20mくらい逸脱する事がありますし、ちょっと寄り道してもアラートが出ると面倒な場合は長めで良いかもしれません。

 

バッテリー持ち

登りと下りで計2時間使用し、バッテリーは残量80%。

スタート前が86%でしたので、2時間で6%の消費でした。
高精度GPSモードでは単純計算で33時間の記録に耐える事になります。

GPSの記録モードを変えると72時間~最大180時間持つそうですので、
まぁバッテリーで持ちで困る事は無いと思います。

今回スマホ(Pixel 6a)でもYAMAPでGPS記録をしていて、
同じ時間で10%のバッテリー消費でした。
YAMAPでも「長時間モード」の様なGPS記録モードが選べても良い様に思います。

運動データの確認

ワークアウトを終了するとすぐにデータがスマホに送られて、視覚的に確認できます。

今回の最大心拍数が180bpmという事で、ウサギの心臓並みに頑張ったのがわかりますね。
こうやって後からみて「俺頑張ったなー」ってニヤニヤするのも、運動を記録する楽しみの一つであります。

 

良い点、不満な点

使ってみて感じた良い点、不満な点を整理しました。

Good Point
① 高精細フルカラーで滑らか動作のディスプレイ
② 6衛星による安定のGPS性能
③ アウトドア志向の力強いデザイン
④ ルート逸脱機能で安心できる
⑤ 長時間の登山に耐えるバッテリー持ち

Not Good
① 登山アプリとの連携
② 行動中スマートウォッチ上で地図が操作できない

①スマートウォッチ自体にYAMAPやヤマレコのアプリが入らないので、作成したルート(GPXデータ)の取り込みに上記の手順でひと手間かかります。慣れると簡単なのですがやらずに済むならその方が良いですね。

②はこの先のルートや山小屋などの情報が見れないため、スマートウォッチのみではルート情報が不足すると思います。
そこはスマートウォッチだけで全てを賄う考えはやめて、スマホや紙の地図と組み合わせればクリアできるでしょう。

 

スペック比較

ポイントになりそうなスペックを、
Garmin、Suuntoから1製品ずつ選んで比較してみました。
GarminやSuuntoには10万円以上の高級品もありますがここではできるだけ近い価格帯のスマートウォッチを比較します。

Amazfit T-Rex 3
Amazfit T-Rex3
Garmin Instinct 2
Suunto 9 Peak Pro
重量68.3g52g64g
ディスプレイ480×480 (カラー)176×176 (モノクロ)240×240 (カラー)
OSZepp OS 4Garmin OS??
GPSデュアルバンド6衛星4衛星5衛星
防水10気圧(100m)10気圧(100m)10気圧(100m)
動作温度-30℃~70℃-20℃~60℃-20℃~55℃
ソーラー発電
バッテリー(標準)27日28日+ソーラー21日
バッテリー(GPS高精度)42時間30時間+ソーラー40時間
バッテリー(GPS耐久)180時間70時間+ソーラー300時間
希望小売価格39,900円49,500円76,780円
スマートウォッチ比較


ディスプレイ性能、GPS、動作温度はAmazfit T-Rex 3が優位。
バッテリーは状況次第でソーラー発電能力のあるGarmin Instinct 2が有利かもしれません。
デザイン面ではSuunto 9のシンプルに振り切った形が最も好きなのですが、さすがに私的に7万円はきつい。

こうして見るとAmazfit T-Rex 3のコスパの高さが際立っています。

 

まとめ

スマートウォッチ初心者の私でも使えて、
GPXデータを入れておく事でナビゲーション出来る事も確認できました。

リアルタイムでデータを把握できることで、その場で活動内容に反映できたり、
記録を後から分析したり考察して、これまでのレジャー+αの楽しみ方が見つかるのではと思います。

その意味でもAmazfit T-Rex 3は実用性能に対するコスパが高く、
個人的な改善希望も書きましたが、欧米系のいわゆる”ブランド物”を好む方でなければ満足度の高いスマートウォッチであると思います。

 

 

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