こんにちは、yattyuです。
登山ってシンプルに疲れますよね。
登山のはじめ方シリーズ③は、体力の大切さについて。
私も毎回、山に行くとヘトヘトに疲れます。
でもその疲れは「しんどい」とか「つらい」のとは違います。
“疲れるけど楽しく登る”
そのために必要なものが体力です。
この記事では以下のポイントを軸に解説します。
・体力の大切さ
・どれくらいの体力が必要か
・コスパの良いトレーニング
理想だけだけでは済まない現実もあります。
少し長文になりますが私がどうしても伝えたい事を出来るだけ簡単に書きます。
体力がある状態で山に行くと、見える景色が変わりますよ。
シリーズの前提として、
登山は誰にも迷惑をかけず、生きて帰れば自由の世界です。登山歴13年の1個人の経験をもとにした、主観多めの内容です。
体力がモノを言う趣味
登山は体力のある/なしで、楽しめるか/苦行になるかが分かれる といっても過言ではありません。
登頂が目的ではなく、気晴らしや写真撮影が目的だとしても体力は大事です。
これは登山経験が無くても想像できると思います。
でも現実には体力不足によって残念な結果になる事例が多くあります。
体力不足で遭難する
・疲労による行動不能
・低体温症
・高山病
・転倒
・道迷い
天候などの要素も有りますが、
これらのほとんどは体力不足が原因です。
高山病は心肺機能の不足。
転倒や道迷いも、体力不足のせいで転倒したり、冷静な判断が出来なくなってしまうのです。
体力不足では楽しめないどころか遭難のリスクUP。そして他でもない、本人の準備不足がモロに出てしまう部分なのです。
↓の報道によると、
山岳遭難の4割が体力や装備不足との事。
登山における体力
体力といっても色々あります。
A: 筋力 B: 持久力 C: 心肺機能。
登山ではどれが重要でしょうか?
答え:全部 デスヨネー
筋力があっても持久力が無いと続かない。
持久力があっても脚がつったら歩けない。
筋力と持久力が十分でも、酸素が回らないと高山病。どれか欠けると、それがボトルネックとなってしまい、動けなくなる。
そうなんです。
(遭難です)
どれくらい体力が必要か
「運動強度」と「標高差」の2つを基準に考えてみてください。
登山の運動強度
登山がどれくらい負荷がある運動かは、
「運動強度(Mets メッツ)」で見ることができます。
例えば、日帰り登山はサッカーやテニスと同じくらいの運動強度(心拍数)があり、
テント泊なら水泳と同じレベル。
ちゃんとトレーニングをしない状態で、
いきなりテニスやサッカー、水泳を何時間もできるんですか?っていう話。
登山だけ大丈夫なわけが無いですよね。
体力の目安
私がこれまでの経験から見出した、
登山に必要な体力レベルは↓の通り。
区分は山の標高ではなく、登山口からの「標高差」であることに注意してください。
標高差 | 日帰り | 1泊 | 行動時間 (目安) |
~500m | ★ | ☆ | 2~4時間 |
~1,000m | ★★★ | ★ | 4~6時間 |
~1,500m | ★★★★ | ★★ | 6~9時間 |
~2,000m | ★★★★★ | ★★★ | 8~12時間 |
2,000m~ | 宇宙人 | ★★★★★ | 10時間~ |
★がどれだけのしんどさか分からないですよね(笑)
これは感じ方が人それぞれなので、標高差500m~1000mくらいの山で感じてみてください。
ちなみに・・・
富士山(3776m)のメジャーなルートの山頂までの標高差は約1,400m。
御嶽山(3067m)はおんたけ2240からの標高差は800m。
木曽駒ケ岳(2956m)のロープウェイからの標高差は476m の様に、3000m級の山でも脚で登る高さはそれほどでもない事があります。逆に2,000m級の山でも標高の低い所から登るとキツい。
どんなトレーニングが要るか
“標高差”が500m未満の山に登る場合は、基本的にトレーニングは不要です。
普段運動しない人でも、日帰りで登って帰れます。
以前、60歳の普段運動をしないおじさま2名を連れて
標高差600mの山に登って帰って来れました。
結構キツそうでした。
標高差1,000m以上に挑む場合は、
何でも良いので絶対にトレーニングしてから行ってください。
「心肺機能」と「脚力」
鍛えたいポイントは2つ。心肺機能と脚力です。
①心肺機能
平地のランニングでOK。
いきなりランニングが厳しい様なら早歩きから始め、
30分連続でジョギングできれば富士山を登る心肺機能は大丈夫ですヨ。
本番の補給やペース配分も大事ですがここでは割愛します!
②脚力
山で必要な脚力は山で鍛えるのがベストです。
ランニングだけでは登山で使う筋肉は付きません。
目的の山に行くためにより低い山で鍛えるわけです。
近所にある “標高差” 500m~1000mの山で、実際に歩くしかありません。
私は愛知県にある↓の本宮山という山で、事前のトレーニングを行っています。
富士山や南アルプスに行く前に、最低1回。
普段、景色として見ている山でも実際に登ってみると、見え方が変わってきますよ。
最後の手段
トレーニングのために山に行くのが億劫。天気が悪い。
忙しくて時間が確保できない。
私もそう思う時があります。
そんな時にやる最後の手段。
ずっと秘密にしてきた奥の手をリークしちゃいます。
これです。
そう、家の階段の昇り降りです。
戸建てなら1Fと2Fの往復。
マンションやアパートなら最上階までつながる階段がありますよね。これを2時間、10kgの水をPETボトルに入れて背負って往復するだけです。
単調すぎてつまらない!!
分かりますよ。
でもYoutubeやアマプラでも見ながら歩くと、すぐです。映画1本分の時間で富士山に登れる脚力が付くんですよ。コスパ&タイパ最高ですよね。
周りの目を気にしている場合ではありませんよ?
この方法のメリットもありまして、
・エアコンが使える
・日差しを受けない
・虫がいない
・すぐ風呂に入れる
・水と栄養を補給しやすい
もれなく、翌日はガチガチの筋肉痛になります。
強くなる証ですね。
まとめ
体力についてのポイントは以下です。
・「標高差」で考える
・標高差500m以下ならトレーニングは不要
・逆に標高差1000m以上はトレーニング必須
・心肺と脚力 両方鍛える ※家でもできる
・体力有りと無しでは、見える景色がちがう
体力は遭難のリスクを下げるだけでなく、「楽しく」登るために重要なものです。運動神経のある無しは関係ありません。
登山が皆さんにとってつらい思い出ではなく、
楽しい思い出になる事を願います。
次回④は天気について書きます。
それでは!
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