ハンターへの道⑪ 狩猟1年目を終えて

こんにちは、yattyuです。

私が狩猟を初めて最初のシーズン(2024年度の猟期)が終わりましたので、そのレビューと、

これからの事などを書きたいと思います。

「その辺でシカ・イノシシを撃って食べる」

狩猟を始める前に思い描いていたような、
そう簡単な世界では無かった様です。

 

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狩猟をやるまでの略歴

狩猟を始めるまでの道のりは長いものでした。

2023年3月 狩猟免許(第一種銃猟)取得
2024年1月 猟銃所持許可取得 猟銃の購入
2024年8月 狩猟免許(わな猟)取得
2024年10月 狩猟者登録(第一種銃猟+わな猟)、猟友会入会 

 
狩猟をやろうと思い立ったのが2023年の正月休みでしたので、
それから1年半の歳月が過ぎ、やっと法的に猟具を使った狩猟が出来る様になりました。
役場や警察署など平日しかできない手続きもあるので、その分遅くなります。
(猟銃の講習会の試験、1回落ちました)

yattyu
yattyu

平日が仕事のサラリーマンには厳しい!

 
始めるまでにかかったお金は、
狩猟免許試験、医師の診断書、証紙類、交通費、技能講習、猟友会費、狩猟税、猟銃の購入、ガンロッカー購入、弾ロッカー購入、共済保険などで、
ざっくり40万円くらいだと思います。項目が多すぎて正確にはカウントしていません。
の場合、猟銃で22万円でしたので、銃を先輩などから譲ってもらえる人はもっと安く済みます。
 

 

1シーズン目の実績

結果から申し上げると、自力で捕獲できた獲物は0匹です。ええ、0です。。
釣りで言うところのボウズ、野球では完封負けです。
(“坊主”にかけている訳では無い)

今年実施できた狩猟のスタイルは
・基本:週末わな猟 (くくり罠)
・稀に師匠と流し猟 (銃猟)
・1回だけグループ猟
(銃猟)

とにかく肉が欲しかったので狙いはシカ、イノシシのみ!
カモ、キジ、カラスなどの鳥類、ハクビシンやヌートリア等の小型動物は狙わず。クマは近所にいません。

 
唯一、肉を持って帰れたのは1回だけ参加したグループ猟で頂いた配分でした。
グループ猟は県の猟友会が主催する、新人ハンター向けの実猟体験会というやつです。
そちらも記事にしていますのでよろしければご覧ください。

ハンターへの道⑩ 実猟体験会
こんにちは、yattyuです!猟友会に入会後、新人ハンターに案内のあった「実猟体験会」に参加してきました。以下、簡単にレポートします。 実猟体験会について実猟体験会は、猟友会に入会後2年以内の新人ハンターを対象に、静岡県猟友会が主催する狩猟...

 
週末は動物が通りそうなポイントにわなを仕掛けて、
獲物を探して一人で歩き回ったり、師匠と車で流し猟に行ったりしましたが、
ものの見事に?獲物に遭遇せず。

フィールドで猟銃をぶっ放す機会はありませんでした。巷では鳥獣による農作物や人的被害が増えているという話も聞きます。
街中でシカやイノシシが闊歩するというニュースもあります。それなのに・・・


「シカとイノシシ本当に日本にいるんか!?」 

っていうレベル。
探してると会わないんですよね。

狩猟1シーズン目でわかったこと

その1 サラリーマンには厳しい

まずはこれ。

例えばわな猟では法律上、1日に1回以上わなを見回る事が定められています。
当然、仕掛けていれば平日も見て回る必要があり、資本主義の奴隷として週5日の時間を捧げるサラリーマンには厳しい所業となります。


頑張って早起きすれば、朝見回る事はできます。
法的にはそれでOKだとして、じゃあ仮に獲物が掛かっていたらどうする・・・?
捕獲できたとしても勤務時間以外で獲物を処理するのは現実的ではありませんね。

いきなり有休取るのも、普通は無理でしょう。

したがって現実的なルーチンとしては
土曜日の朝にわなを設置します。
シカ・イノシシは夜に活動します。
日曜日の朝にわなをチェックします。
獲物が掛かっていなければ、次の土曜日までわなを解除します。


1週間には7回夜があるのに、罠を機能させるのは1晩のみ。

捕獲率には設置する場所、設置方法、罠の数といった要素ももちろんあります。
それでも土曜日の夜しか罠が機能出来ないのはシンプルに確率7分の6を捨てているのです。
頑張って罠を設置しても翌日解除するという、超非効率な事をやるわけです。


学び①
サラリーマンが猟果をあげるには、単独忍び猟かグループ猟が良い

その2 1年目には厳しい

先輩方からしごかれるとか、そういう話ではないです。

 
「狩猟」制度では、動物を捕獲できる場所と、捕獲してはいけない場所があります。
法的にできない場所は「鳥獣保護区」とか「禁猟区」等で定められています。

↓の様な看板があるところです。

鳥獣保護区の看板  引用元リンク


鳥獣保護区は、生態系の保全や生息数の管理のために狩猟が禁止されているのですが、
いわゆる「有害鳥獣捕獲」であれば、鳥獣保護区であっても、何なら猟期でなくても捕獲できます。

同じ動物を捕獲するのでも狩猟は趣味、有害鳥獣捕獲は事業(仕事)なので別物です。
猟友会は狩猟する人の同好会で、鳥獣を捕獲できる人が猟友会以外にほぼいないので、趣味で狩猟をする人がついでに有害駆除も兼ねる というのが実態かと思います。
有害駆除で鳥獣が減ると、趣味を楽しめなくなるというジレンマです。


私の所属する分会のルールでは、1年目のペーペーは有害鳥獣駆除に参加できず、2年目から希望があれば参加可能になっています。これは法律ではなく、各猟友会や分会で決めるルール。

なんで有害鳥獣駆除が出来ると良いかというと、
これは私の地域特有なのかもしれませんが、大き目の山林がある所が、鳥獣保護区に指定されてるからです。
当然、山が大きい方が動物も多そうです。

つまり、2年目から有害鳥獣駆除で鳥獣保護区でも捕獲が出来る様になれば、
鳥獣との遭遇率も上がるのでは
という期待があるのです。

有害鳥獣捕獲に参加するメリットとして、
・狩猟税が減免される
・猟銃所持許可の更新時に、技能講習が免除される

これも私が聞く限りでは、過去に色々とあった様で…ここでは割愛します。


学び2
1年坊主は猟場が限られる。

その3 捕獲した後のこと


狩猟免許を取った。
猟銃と弾を買った。
狩猟者登録も済ませた。
共済保険にも入った。
あとは獲物を見つけたら撃つのみ!

狩猟を始めるまでに考えていたのはここまで。
捕獲した獲物をどうすればいいのかまで考えが及んでいませんでた・・・
おおよそ、次の3パターンになると思います。
 
① 解体して食べる
② 焼却場にもっていく
③ 綺麗に埋める

④ その他


今年は1匹も捕れなかったので取らぬイノシシの皮算用ではあるのですが、
せっかく捕獲したのなら、①解体して食べる方向で考えています。
そもそも、解体したことがないので一人ではできません。

解体するのも、猟場でするか、別の場所に運んでするか。
真冬に屋外でずっと作業するのは寒いですし、
別の場所で解体するにも焼却場に運ぶにも、運ぶ手段が必要になります。

私の市では市と提携する葬儀場に持って行けば、狩猟鳥獣は無料(税金)で焼却してくれます。通常は人やペットの火葬がされるような場所です。

私は家族で使うミニバン1台しか持っていないので、
そのクルマに血まみれ土まみれ(ダニも?)の動物を載せる訳にはいきません。

相応の車が手に入るまでは、猟場で解体するか、軽トラを持っている人にお願いするしかないです。
3年目くらい?で自力でそれなりに捕獲できるようになれば、車の購入を考えます。

③ 綺麗に埋めるのも至難の業。
リスやウサギくらいならまだ良いと思います。シカやイノシシが埋まる穴を掘るのはしんどいですし、木の根があったり地盤が固かったり、人力で穴が掘れる場所って少ないです。
猟場で解体する場合は残渣を埋める事もあるそうですが、出来るだけ食べて供養したいと思います。


④ その他については、狩猟でこうなれば良いのに!
と思う事があるので、そのうち実現させたいと企んでいます。


学び3
捕った後の事も考えておくべし。

これから

1シーズンのわな猟やグループ猟、師匠との同行を経て、少しだけ狩猟の世界がどんなものなの知れたような気がします。
毎回新しい事ばかりでとても刺激がありました。


1シーズンやってみて思うのは、
「狩猟は”持続可能な社会”の実現に大きく貢献できる可能性がある」という事です。

農作物等への被害を減らせる上に、適切に捕獲できれば食べられる肉が取れる。
家畜よりも低コスト、低負荷。これこそ本当にSDGsですよ。

胸に丸いバッジ付けるだけじゃダメなんです (余計な一言)

来年度(2シーズン目)にやりたい事は大きく2つ
①有害鳥獣駆除に参加する
②グループ猟に混ぜて頂く


上でも書いたとおり、有害鳥獣駆除では捕獲できる範囲が広がるので、参加したいと思います。

狩猟税の減免や捕獲の報奨金などはどうでもいいです。
それと、私の所属する分会では土地柄、グループ猟をやる事はないので、他の分会に混ぜてもらって、グループ猟に参加できるようになればと思います。
なんせ、週1のわな猟だけでは数を増やしたところで限界を感じます。


2シーズン目より後も、色々とやってみたいことがあります。それが現実味を帯びてきたら、その事も随時記事にしています。

狩猟は足腰が動く限り続けられるアクティビティ。
事故だけは起こさないように、じっくりゆっくりやっていきます。
 
それでは!

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