登山の大事な要素③ 天気

安全に楽しく登山をするための重要な3要素 のうち
1つ目は『靴』、2つ目は『体力』としてこれまでに紹介しました。

これから登山を始める方やより高い山にステップアップしたい方が、
今回安全に楽しく登山をするために重要な3要素の3つ目、『天気』です。
3つめの『天気』次第で、その登山が天国と地獄を大きく分ける事になります。

登山の大事な要素 体力①
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登山の大事な要素 その1 靴
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山の天気をどう考えて、どう向き合えば良いのか・・・
天気に関しては、私よりも詳しい人が沢山いますし、
私は気象予報士の資格を持っている訳でもないので、これまで登ってきた一個人の経験として、
山と天気について思うところを書きます。
気圧配置がどうとか、高層天気図で気圧の谷がどうとか、観天望気が云々・・・といった
そんな複雑な話はしません。結構シンプルです。

山の天気は変わりやすい・・・の?

よく、山の天気は変わりやすいという事を見たり聞いたりしませんか?
本当に山の天気は変わりやすいのでしょうか。
経験から申し上げて、仮に山であっても、ほぼ天気予報どおりの天気 です。

例えば、
“平地が曇っていても、山では雲の上に抜けて雲海が見える” とか
“平地は晴れていても、山の周りだけ雲に覆われて中では雨が降っている”
といった事はあります。
ただこれも発生する条件やパターンは決まっていて、
山の天気だけコロコロ変わりやすいという事は無いと思います。

山の天気が変わりやすいと言うのは、あくまで推測ですが、
夏山では正午以降になると、2000~3000m以上の山ではみるみる雲に覆われます。
9時~10時くらいまでは綺麗に晴れていたのに、お昼を過ぎると雲の中で何も見えない、
下手すると大雨+雷 という具合となり、この様子を見て誰かが言ったのかもしれません。

太陽によって暖められた山肌付近の空気が上昇気流になり、雲が出来る。

つまり夏は正午までに行動を終える様に計画を立てれば、山の上からは良い景色が見られて
ついでに道迷いや雨、落雷のリスクを下げる事ができる事ができます。

山の天気予報

山の天気を予想する上で、参考にしている予報が3つあります。
全部参考にするので、それぞれ紹介します。

①平地の天気予報

一つ目はテレビの天気予報であったり、WeatherNewsなど天気アプリで分かる天気予報です。

ウェザーニュース - 天気予報(台風・地震情報・雨雲レーダー)
予報精度No.1!最新の気象情報ならウェザーニュース。雨雲レーダーから、台風、地震、津波、火山、注意報警報など防災・災害情報も掲載。気象予報士の解説付き天気図Ch.やお天気ニュース、熱中症、天気痛、花粉の生活に役立つ情報だけでなく桜や紅葉の...

仮に北アルプスとか南アルプスに行くとして、
富山、長野、岐阜、静岡、山梨あたりが全部晴れなら、基本的に山の上も晴れ
逆に全部雨なら、山も雨なんです。
もし富山が雨や雪でも山梨や静岡が晴れなら、南アルプスの太平洋側は天気に恵まれる可能性が高い。
そんな感じで当日の大まかな天気と、
時間軸で見てこの先天気が悪くなっていくのか、回復に向かうかも天気予報から予想できますね。
悪くなっていくなら早めに切り上げるか、週を改めるかです。

②山の天気予報

普通の天気予報では、山頂の天気までは予報してくれてません。
山の上の天気予報は「ヤマテン」というサイトで、
全国330に及ぶの山域ごとの天気、気温、風速が分かり、これは平地の天気ではなく、
山頂の天気を予報してくれているので、登山者からすると非常に有難い情報です。
ヤマテンは、気象予報士で登山もされる、猪熊隆之さんが立ち上げた株式会社ヤマテンが運営されています。

山の天気予報

ヤマテンは月額330¥のサブスクで有料ですがそれに見合う価値はあると思います。
私は現状、毎月山に行っている訳ではないので、
山に行く前に会員登録して、終わったら解約する形で利用させてもらっています。

③GPV気象予報
天気予報に関しては、普通の天気予報とヤマテンを見ていればほぼ間違いありません。
私はそれに加えてGPV気象予報を見て直前の参考にします。
GPV気象予報はあまり聞き慣れないかもしれませんが、結構便利なツールです。

何を参考にしているかというと、雲の量です。
天気予報が晴れでも曇りでも、どれくらい晴れなのか、どれくらい雲が多いのかってイメージしにくいですよね。
GPV気象予報ではエリア詳細情報であれば39時間先まで、雨や雲の量を時間の経過ごとの予測を
知ることが出来ます。↓に2022年6月22日に見た、6月23日の予報の画像を貼ります。

例えば上の写真の場合、滋賀県や群馬県では1mm/hくらいの雨が降っていて(紫色のマーク)
それ以外の場所では白い場所ほど雲が多く、黒く見えるほど雲が少ないことを示しています。
雲の多い、少ないが分かると道迷いに対する心構えができますし、
ご来光や星景写真を狙った登山では雲の量も重要なポイントになってきます。

平地の予報、山の天気予報に加えて、直前にGPV気象予報も参考にしてみてください。

おすすめ書籍

山の天気をより詳しく学びたい方は、山岳気象大全という本をお勧めします。
山岳気象大全は、上に書いた「ヤマテン」代表の猪熊隆之さんの著書で、
小中学校で習う内容から季節ごとの山域の特徴、代表的な気圧配置やさらには
高層天気図の見方といった、かなり専門的な内容まで網羅されていて、
図と写真が多いので非常に分かりやすいです。

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まとめ

簡単ではありますが、私が山と天気について思う事、実践している事でした。
これまでに紹介した「登山を成功に導く3つの要素」靴、体力、天気の条件が揃った時点で、
その登山はほぼ成功
したと言えるでしょう。
よっぽどの不運が無い限り、遭難するリスクを抑えて終える事が出来ると思います。

靴や体力は山行く前に準備しておく事ですし、天気も2~3日先までなら
ほぼ天気予報で分かります。(むしろ今の時代、山の上でも天気予報が見れますね。)
つまり、登山が成功するかどうかは出発するまでの準備でほぼ決まっている事になります。

良い天気の日に、余裕のある体力で気持ちよく歩いて、良い思い出のままで帰りましょう。

南アルプス 大聖寺平付近から荒川三山方面を眺める (2012年10月)

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