なぜ山に登るのか?

記念すべき?2回目の投稿は、こんなお題にしてみました。
まだ見に来てくれる人がほとんどいないこのブログで敢えてきいてみます。
皆さんはどうして、何の為にしんどい思いして、時には危険を冒して山に登りますか??

「リフレッシュするため」
「美しい写真を撮るため」
「余分な脂肪を落とすため」
「達成感のため」
「生きている実感を得るため」
「そこに山があるから」

私の答えは上の全部です。(みんなそうだと思っています。勝手に)

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「そこに山があるから」

この言葉は誰が言ったかは知らなくても、
「地球は青かった」「複利は人類最大の発明」と同じくらい有名ですよね。
せっかくなので少しだけ勉強を。

ジョージ・マロリー氏(ウィキペディアより)

ウィキペディアによりますと、ジョージ・マロリー氏の生存期間は1886年~1924年、
37歳で亡くなったイギリスの登山家です。
イギリスが国威発揚、”つまり大英帝国の名誉のために凄い事をやってこい“ と言われて
エベレスト遠征隊に加わったメンバー。
現代ならパワハラで訴訟レベルです。
1924年の遠征の際、エベレスト頂上付近で行方不明となり、1999年にご遺体を発見。
人類初のエベレスト登頂を果たしたかどうかは謎のまま、明確になっていません。

私としては、仮に1924年に世界で初めてエベレストの山頂に立てていたのだとしても、
やはり生きて帰ってこそ初めて”登頂”と言えるのではと思います。
これは彼のチャレンジを否定するのではなく、山で亡くなってほしくなかったという
私個人の願望です。

人類未踏の世界最高峰へのチャレンジそのものが命がけであり、
山に限らず、死ぬかもしれない事にチャレンジしてくれた沢山の先人が居るからこそ、
今の我々があるのだと思います。
現代に当てはめると、「火星か金星に行って、他国より先に自国の領土を確保してこい」と言われているような物でしょうか。
どんな素晴らしい宇宙船を用意してくれても、行きたくないです。

ただ、ジョージ・マロリー氏の名言は正確には「そこに山があるから」という言葉ではなく、
Q:「なぜエベレストに登るのか?」という質問に対して
A:「Because it’s there そこにそれ(エベレスト)があるから」
という言葉だったそうです。
この問答自体も本当に存在したのか、真実は分かっていないのだそう。

のちの1953年、ニュージーランドの登山家エドモンド・ヒラリー氏が
ついに世界初のエベレスト登頂に成功しました。

左:エドモンド・ヒラリー氏 右:テンジン・ノルゲイ氏(シェルパ)

ジョージ・マロリー氏のチャレンジの30年も後の話です。
今とは技術力が違う時代とは言え、マロリー氏のチャレンジから30年のあいだ
登頂を許さなかったなかったエベレストは、登山家にとって相当な高い
目標であった事が伺えます。

Because it’s there の解釈

仮にこの言葉をジョージ・マロリー氏が言ったものとして、どういう意図があったのか。

私なりの解釈は下記です。
Because it’s there.
訳:「そんなもんいちいち聞くな。登りたいから登るんだよ!」

読書、映画鑑賞、ライブに行く、アイドルを推す、釣り、ゴルフ、サーフィン、
カラオケ、インスタ ・・・
みんなそれ自体が楽しくてやっているはず。
エベレストを目指す人に対して、なぜ目指すのか尋ねるのは、
何かのインタビューで「今のお気持ちは?」と尋ねるのと同じレベルで意味のない質問ですね。 

今のお気持ちは??         引用元:ぱくたそ様

実は贅沢すぎる遊び

全世界の人の中で、気軽に登山を楽しめる条件は限られています。
・山が近くにある
・登山道がある
・健康な体がある
・時間的余裕がある
・ある程度の経済的余裕がある
・気力、メンタルが充実している

・家族の理解がある

他にもあるかもしれまんが、実際この条件のどれか1つでも欠けてしまうと、
登山は非常に困難、もしくは不可能になります。
めっちゃ狭き門だと思いませんか?

私も独身で登山を始めて2年くらいの間はなに不自由なく、当たり前の様に山に行けていたのが、
家族の時間(こっちも大事です!)を作ると1泊2日で出かけることが困難になりました。
行きたい時は3カ月くらい前から交渉を重ねています (笑)
その後仕事も忙しくなり、夜行日帰りしてまで遠くの高い山へ行こうという
気力も今は持ててないです。

なので日常的に登山に向かえる人はきっと、
ただ生きて日常を消化するだけでは満たされない欲張りな人が、
日常では得られない何かを得るために、より高いところ、
より未開のところ、難しいところを目指してしまう贅沢すぎる遊び
なんだと、最近思う次第です。

登山に出掛ける前の夜って、ワクワクソワソワして寝れないんです。
遠足の前の日の子どもみたいな。
大人になってもこんな気分を味わえるのって、ほんとに贅沢なんだと思います。

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