【南アルプス】お勧めしないけど良いルート①

こんにちは、yattyuです!

南アルプスには魅力的な山やルートがたくさんあります。
当ブログでもこれまで過去3回、南アルプスのおすすめルートを紹介しました。
おすすめルート第①回は↓↓↓より。

【南アルプス】おすすめルート① 小河内岳
広大かつ沢山の山々がある南アルプスの中で、どこからチャレンジするか迷う方も多いと思います。南アルプスには10座の100名山のや、9座の3000m峰があり、これらの名山・高山も非常に素晴らしい山々ですのでそこから始めるのも良いと思いますが、こ...

南アルプスには独自の素晴らしい眺望や美しい景色が楽しめるルートが多々あり、
基本的にどの山にどこから登っても一生忘れられない山になること請け負いです。
ただ諸般の事情であまりオススメできない、でも良い!
ルートというのもあります。今回はその第1回目、笊ヶ岳(ざるがたけ、2629m)です。

笊ヶ岳は農鳥岳からずーっと南に続く稜線(いわゆる白根南嶺)にあります。
南アルプスのメインの縦走ルートからは外れるため、山小屋も無く非常に人が少ないのですが、
深い深い森を登った後に、聖岳などの南アルプスの主稜を眺めながら
静かに歩く稜線では俗世間から離れて、どっぷり山と自分に向き合う事が出来るでしょう。

白根南嶺だけでも全体を回りきるのは大変な時間がかかりそうです。

笊ヶ岳(2629m) ※200名山
体力度:★★★★☆ (1泊2日)
技術度:★☆☆☆☆
景色・眺望:★★★★★
登山口:老平 (492m)

 ※体力や技術度は個人の見解です。

ルートのPOINT
◎Good

・笊ヶ岳の朝が天国
・人が超少なくて静か
×BAD
・アップダウンは少ないが、シンプルに標高差が大きい(約2100m) …ドMな方にはGood point
・山小屋は無く、広河原(約900m)以降は水場が一切ない

ルートの概要(標高差・所要時間)は、登山アプリYAMAPで登山計画を作成しましたので、
そちらで確認いただけます。
 ※地図の画像をクリックすると私のYAMAPの登山計画にアクセスできます。

老平から布引山を経由して笊ヶ岳に至るルート

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ルート概要

山梨県の早川町にある老平という集落をスタートし、布引山を経由して笊ヶ岳に向かいます。
布引山も笊ヶ岳も標高は2,600m程度でそこまで高いわけではありません。
ただ登山口が492mと低いため、山頂との標高差2100mあり、シンプルに体力が求められる山です。
(甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根が標高差2200mなので、これとほぼ同じ標高差ですね)
黒戸尾根もまだ行った事が無いので、いずれチャレンジしてみたい。

布引山、笊ヶ岳付近には山小屋や水場は無いので、1泊する場合は途中の広河原で水を汲んでいくか、
あらかじめ水を多めに持っていく必要があります。

布引山で1泊できれば、翌朝余裕を持って笊ヶ岳山頂からの景色を楽しめるでしょう。

ルートはテープや踏み跡など明瞭ですが、桧横手山付近は尾根が広くなる部分もあり、
帰りは尾根を下る方向を間違えないように慎重に下りましょう。

老平~布引山

老平には、集落の一角に車を6台ほど止められるスペースがあります。
例えばグループ登山でメンバーが別々の車で来る事が無い限り、埋まることは無いと思います。

老平の駐車場スペース。(全体像が取れておらず申し訳ございません)

老平を出てから2時間くらい、のんびりと林道歩き。
マウンテンバイクであれば、短縮できる可能性もあります。

岩壁を貫通している林道。落石がありそうで怖い。

広河原※という名の河原を渡ると、見落としてしまいそうな登山口があります。
このルート、広河原以降は水を補給できる場所が一切ありませんので、
幕営分と下山まで想定した水をここで汲んでいくようにしましょう。

※広河原は北岳の登山基地となっている広河原とは別です。

広河原の先にひっそり現れる登山道。ここから本格的な登りがスタート。

南アルプスらしい、深い森の中の沢を渡る橋。
こんな深い山の中に建造物を作る方を尊敬します。
歴史を感じる人工物もまた味があります。

広河原(900m)から布引山(2584m)まで、シンプルにただ登りあるのみ。
アップダウンが少ないので、「歩いた時間の割に標高が上がっていない・・・」
なんていう事はありません。歩いただけ標高を稼ぎます。
南アルプスらしい、シラビソの明るい木々の間をひたすら、ただひたすらに登り続けます。

布引山の山頂はそれほど開けていません。
布引山の山頂近くには4~5張、幕営できるくらいの開けた場所があります。
ここまで来れば、あとは食べたり飲んだり寝たり散歩したり誰かいれば会話したり、
贅沢な時間を過ごすのみです。

布引山山頂の標柱。展望はあまり無い。
布引山の隅っこで幕営。

布引山~笊ヶ岳

布引山から笊ヶ岳はアップダウンが少なく、笊ヶ岳山頂は開けて景色が良いので、
余裕があれば翌朝の偵察も兼ねて行ってみると良いかもしれません。
東側が開けた場所では、富士山が姿を見せてくれます。

富士山方面。昼前には雲がうごめき始める。

西側には南アルプスの主稜の山々が並びます。
中央が聖岳、右側が赤石岳。聖も赤石も笊ヶ岳がある東側から眺めると、
森に囲まれた穏やかな山に見えて、西側から見る姿とは全然違う顔を持っていますね。

笊ヶ岳付近から眺める南アルプスの山々。左下には小さく赤石ダム。
笊ヶ岳山頂は開けており、360°見渡せる


そしてこの旅の天国ゾーンは笊ヶ岳山頂で迎える朝です。
山頂で迎える朝はどこの山でも最高ですよね。
笊ヶ岳の場合はこんな感じです。

笊ヶ岳の朝。東側の富士山方面。

この日はあいにく地平線から昇る太陽を拝むことはできませんでしたが、
それでも登ってきて、登山をやっててよかったと思える光景を見ることが出来ました。
手前の黒い丘は笊ヶ岳の横にある小笊という山の影です。
小笊の東側の展望はどうなんでしょうか?
開けていれば、笊ヶ岳よりもご来光スポットかもしれません。

南アルプス側はこんな感じ。

笊ヶ岳山頂より、日の出前の聖岳(左側)と赤石岳(右側)

うっすら明るくなった空の下、雲の上にニョッキリ上がった山々が静かに、
日の出を待っています。本当に静かです。

まとめ

いかがでしょうか。
山自体は、布引山も笊ヶ岳も際立った特徴を持って居ませんが、
南アルプスの主稜と並走する白根南嶺ならではの景色があります。
南アルプスでも最初はもちろん3000m超の山々を登ってみたいと思うはずですので、
そちらに登ってみた後にこれらの山々に行ってみると、
南アルプスの違った一面を感じる事が出来ると思います。

白根南嶺は私自信も気になるルートや山がたくさんあるので、
何年かかるか分かりませんが、今後ゆっくり時間をかけて回りたいと思います。

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